カタログNO_B192
きっかけ | 当社への連絡 | ||
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引取方法 | 引取日 | ||
依頼加工内容 | 工房での作業 | お預かり期間 | 0日間 |
納品方法 | 納品日 | ||
納品場所 | () | ||
納品住所 | |||
ご注文回数 | 初回 |
加工内容
椅子種類/分類1 | デスクチェア/デスクチェア |
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加工内容 | 張り替え / ウレタン交換 |
数 量 | 1本 |
生地 | 布地 |
柄/フェイス/織り | プレーン / モケット |
生地調達方法 | 在庫張り地使用 |
加工費 | 鼓バネを用いた小椅子の張り替え加工費 20,000円(税抜)*総額表示義務付施行前 |
その他の費用 ご依頼条件にて異なる |
送料(引き取り・納品代) ※加工費の他に上記の費用がかかりました |
作業内容の詳細 | 鼓バネ吊り加工、中身ウレタン交換 |
Before & After
HPをご覧いただきお見積りフォームから鼓バネを使った小椅子の張り替えの件でお問い合わせいただきました。SAさんのお祖父さんがお使いになっていた小椅子とのことで、案の定、鼓バネを用い、バネ糸で1個1個を絡げていく工法で作られた椅子でした。鼓バネを用いた小椅子の張り替え加工費は 20,000円。正直、こういった鼓バネを用いた張り替えを断るところも多いようですが、”AZUMAのイス張り職人”は喜んで張り替えさせていただきます。単に技能的に”できる”というだけでなく、親方のように身体に染みついているほどのレベルであれば問題ないのですが、アラ・カワのように若手の職人にとっては技能維持、および向上のために定期的に必要な作業となり、奪い合いになります。
SAさんのお祖父さんから譲り受けたという回転式の小椅子。”AZUMAのイス張り替え”にご相談いただいたことで、さらに、しっかりとしたつくりの小椅子として生まれ変わりました。また、長い間大切にご使用いただければと願っております。張り替えに選ばれた布地はモケット地で摩擦に強いですから、しばらく張り替えは必要ないと思われます。座り心地も、SAさんに喜んでいただき、張り替えに携わらしていただきましたアラ・カワとしても嬉しい瞬間でした。
この小椅子が作られた時代と現在とでは、中身の材料が違います。当時は、わらや白綿を中身のあんことしておりましたが、現在ではウレタンというスポンジの様なものでいろいろな比重のものを用います。ウレタンの特徴は、あんこであるウレタン自体に弾力性があるということです。その特性を活かして、バネ椅子に用いてあげれば、座り心地も確かなものになります。座面布地の縁には鋲を1周打ち付けてあります。
ReChair椅子張り職人の仕事
● 鼓バネを使った場合の加工方法 ●
鼓バネを乗せている力布(麻製の面テープ)が切れてしまい、座面は底抜けの状態になってしまいました。SAさんのお祖父さんが使われていた小椅子だそうで、かなり年季の入ったものですが、”AZUMAのイス張り職人”にお任せくだされば、新品当時よりも座り心地の良い椅子に仕上げさせていただきます。まず、もとの切れてしまった力布をきれいにとります。次に新しい力布をピンと張った状態で打ち付けます。
力布の交差したところに、鼓バネをそれぞれ乗せていき、バネ糸と呼ばれる白い紐で木枠とバネを絡げていきます(写真:左)。これによりバネの上端を固定します。次にセリ糸でバネの下端を力布に絡げて固定します。これでバネの上下が固定されました。さらに、バネの上端を、斜め方向にもずれないように絡げていきます(写真:中)。”AZUMAのイス張り替え”でsh、この上にいきなりウレタンを置くことはしませんので、布地を敷くのに対して、綿を1枚その間に入れてあげます(写真:右)。綿を敷いてあげることでこの上に被せる布地がバネやバネ糸で擦り切れることと擦れる音を防ぐことが出来ます。つまりは、長持ちしするための丁寧な作業ということになります。
綿を敷いた上から麻布を被せて打ち付けます(写真:左)。被せが完了してはじめてウレタンを付けていける状態になります。この上にウレタンを付けていくわけですが、何でもかんでもつけていればいいというわけではありません。ウレタンはたくさんの種類の中から吟味したものを型を起こして立体的に裁断してつくり、それぞれを組み合わせて形作っていきます。その上に柔らかく弾力のあるウレタンを付けていきます(写真:中)。張り地を張る際には、もう1枚綿を敷いて張っていきます。ここまでが”AZUMAのイス張り替え”で行う下ごしらえです。裏側から見てみると力布が一番下側に見えます(写真:右)。鼓バネを使用した構造の場合、裏側に力布を用いていることが多いので裏側を触ってみると分かります。