カタログNO_C253
きっかけ | 当社への連絡 | ||
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引取方法 | 引取日 | ||
依頼加工内容 | 工房での作業 | お預かり期間 | 0日間 |
納品方法 | 納品日 | ||
納品場所 | () | ||
納品住所 | |||
ご注文回数 | 初回 |
加工内容
椅子種類/分類1 | ロココ調小椅子/鼓バネ使用 |
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加工内容 | 張り替え |
数 量 | 4本 |
生地 | 布地 |
柄/フェイス/織り | プレーン / モケット |
生地調達方法 | サンプル帳より購入 |
加工費 | 鼓バネ式の小椅子の張り替え加工費 1脚 25,000円(税抜)*総額表示義務付施行前 |
その他の費用 ご依頼条件にて異なる |
布地代、送料(引き取り・納品代) ※加工費の他に上記の費用がかかりました |
作業内容の詳細 | 鼓バネの吊り直し加工、ウレタン交換 |
Before & After
HPをご覧いただき、鼓バネ式の小椅子の張り替え(4脚)の件で直接お電話いただきました。鼓バネ式の場合、バネ特有の弾力がありますので私たちが腰掛けさせていただければすぐに分かります。YOさんのご自宅へうかがわせていただいた時に、バネ椅子であることを確認させていただきました。YOさんのご希望で1脚はバネなし(腰掛けたときの座面の高さを低くするため)にして、3脚は”AZUMAのイス張り職人”が手間をかけてバネ吊りさせていただきました。鼓バネ式の小椅子の張り替え加工費は1脚25,000円。この他に布地代と鋲代、送料がかかります。
YO邸の小椅子は鼓バネが使われていました。最初にお電話でお話しさせていただいたときに、鼓バネの有無によって張り替え加工費が異なることをお話しいたしました。気に入ったベルベット調の布地があれば張り替えたいとのお返事をいただきましたので、お引き取り当日、布地サンプル帳を持ってうかがわせていただきました。布地の方もYOさんのイメージに近い布地が見つかったので張り替えのご依頼をいただけることになりました。張り替え加工の工程は以下の通りになります。
すぐ下の写真を見ていただくと鼓バネがイスの中心に2個入っていることが確認できます。アラ・カワであればこの小椅子大きさでは、鼓バネを3個は入れたいところなのですが、2個しか入っていませんでしたので、張り替え後は3個入れさせていただきました。その写真は撮り忘れてしまったのですが、例でいうと「A006 IT邸」(座面の大きさが違うのでIT邸の小椅子は鼓バネが5個入っています)と同様のバネ吊りの作業を施しました。座面のウレタンがウレタンとして適度な硬さと弾力を持ち合わせているモールドウレタン(発砲ウレタン)でできていたので、中身ウレタンの交換はなしで補充して使わせていただき、背もたれの中身ウレタンは交換させていただきました。下ごしらえを終えて、張り、鋲打ちの工程へ進んでいきます。張りでもっとも気を遣う点は座面の切り込み部分ですYOさんの小椅子の場合の切り込みは後ろ脚の背柱部分となります。座面を1枚の布地で張るわけですから背柱を避けるようにうまく鋏で切り込んで張りますが、切り込みが少し狂うと中身のウレタンがチラチラと見えてしまいますので、細心の注意を払いながらも大胆に切り込んでいきます。最後に鋲仕上げとなりますが、今回は連続鋲を用いて仕上げさせていただきました。飾り鋲はあくまで装飾的要素が強いため、6個中1個の間隔で打ち込めばよい連続鋲で仕上げさせていただきました。手間がかかりますが、1本1本手で打ち込んでいく方法ももちろんできます。(その分手間がかかってしまいますが...)
全部で4脚張り替えさせていただきましたが、YOさん(小柄な奥様)のご要望で1脚だけは、座面を盛り上がらせないようにバネを使わず、なるべく低く、平らに張り替えさせていただきました。本来であれば脚をカットしてお使いになりたいとのことでしたが、小椅子の脚が猫脚であるために断念なさっていたそいうです。加工方法は木枠だけの状態にし、木枠にウェービングシート(伸縮性、弾力性のあるゴムシート)を座面一面に張ります。通常用いるウェービングテープでは、座面の木枠に内側への強力な負担がかかってしまい、小椅子の木枠を壊してしまいそうなので、ウェービングシートを使用しました。その上に硬めのチップウレタン、柔らかく弾力のあるウレタンを組み合わせてノリ付けをする下ごしらえをしました。この後の張りの工程は他のバネ椅子と同様です。写真でいうと向かって右側がウェービングシートを用いた椅子で。左側がバネ椅子です。